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『書籍レビュー シリーズ「企画」 第6回:人生計画の立て方』
人生計画の立て方 05.07.20 実業之日本社 本多 静六 著【はじめに】
今年初めに「企画」について興味をもち、企画のことについて本を読み漁りました。
わたし自身は営業担当で、「企画」とはあまり関係のないポジションなのだとの認識でした。
けれども読んでいくうちに企画と営業は密接に係わっているのではないかと
考えるようになりました。
書籍レビューを通じて共通しているところ、していないところは何か。
営業のノウハウを企画ノウハウに置き換えることができないか。また、
実際の仕事や生活にどのように役立てられるかを考え、実践するべく
『書籍レビュー シリーズ「企画」』を企画いたしました。
シリーズ「企画」 第6回目は、
人生計画の立て方 05.07.20 実業之日本社 本多 静六 著
おさないころから計画することが苦手。夏休みの宿題は、休みの終わり3日前にあわてて
始めだすも、結局間に合わず新学期の始業式に友達にノートを借りて丸写し。毎年同じことを
繰り返していました。
それは大人になってからも変わらず、差し迫ってくるまで腰がおもく、期日前がきてドタバタ。
このブログも例外ではございません。
企画をテーマに取り組んでおりますが、よくよく考えると自分の人生の企画、計画のことから
考えなおさないと思い、この著書を手に取りました。
計画の前に企画することから始まります。企画したことを実行し実現するための役割が計画。
例えば夏休みの宿題をやるという企画に対し、いついつまでに終わらせるということが計画。
計画できたら、あとは実施するのみ。
一般的な企画、計画、実施は、
【企画】夏休みの宿題を完成させる。
【計画】7月25日から始めて8月15日までに終わらせる。
【実施】朝8:00から10:00まで。昼16:00から18:00まで。
おおざっぱではありますがこのように立てていたのではないでしょうか。
ぼくの場合、
【企画】夏休みの宿題(がある。)←この意識がそもそも問題。。。
【計画】なし(なんとかなるやろ)
【実施】気が向いたら。
これでは、火を見るよりあきらかな結果に。友達にノートを借りるしかありません。
ご飯を食べるとき友達と遊ぶときも同じ。その結果ノートを貸してもらう友達もいなくなります。
振り返ってみると、何も考えずに過ごしていた、と反省しながら著書を読み進めました。
ところが『人間とは計画生活する動物』という一文を見つけたときに、ハッとさせられました。
明日、明後日、次の時間、次の仕事のことを考えて生活している。考えてないといっても実際
には考えており、小さく計画しているのです。実のところぼくも何をするか企画し、どうやるかを
考え計画しているのです。
にもかかわらず計画性がないようにみえるのは、計画を立てる態度が不徹底だったり、
曖昧を極めているから。一言でいうとテキトーにこなしているからだといえます。
これをテキトーではなく、計画的に組んでみる。食事で例えるならば、三度の食事が味噌汁で
あったとしても朝、昼、晩とで味噌汁の具を変えることで三度の楽しみができる。
これを一日単位ではなく、一週間単位で計画すると、月曜日は魚料理、火曜日は野菜料理、
水~金曜日はシチューの連続で辛抱も土曜日は家族で寿司を食べにいく。(廻るところです。)
先の楽しみな計画が見えているからこそ、連続シチューも楽しむことができる。
(ぼく個人としては、連続シチューはOK。)
計画するということは、それに付随した楽しみをつくることができる。そうであるならば、人生に
おいても計画を立て、実行し、道中を楽しみながら完遂できれば、それはそれは楽しい人生に
なるのではないかと考えました。
著者が実際に計画実行したプランは、
① 25~40歳:勤倹貯蓄の実行。
② 41~60歳までは社会国家のために働きぬく。
③ 61~70歳は奉仕生活。
④ 70歳以降は晴耕雨読。
25歳に計画の大切さを知り、それ以降、年代別に分けて計画し実施。
まずは自分自身の地盤を固めるために金銭的に自立する。その上で社会国家のために働く。
それからは、地位も名誉も財産も求めずに奉仕し、最終点として晴耕雨読の自適生活をする。
こうした大枠の計画立てたのちに自分の実際に合う立案し実行する。
実行したからには、一度決定したコースは途中で変更しないことが肝要。
困難にぶつかったとき多くは避けようとコースを右に変えたり、左に変えたり、迷い、うろうろし、
いつまでたっても目的にたどりつけなくなる。
それならばある程度まで引き返すか、もしくはそのまま猛進するほうがよっぽどよい。
これは四国八十八箇所お遍路を40日かけて回った友人の話しになるのですが、一日に歩ける
時間や距離は決まっていて、日々の体力、気力、歩くペースを勘案し翌日の歩くコースの選定体力の回復につとめるなど準備をしっかりとするそうです。
特に、歩くコースについては、一度決めたらコースを変えない。もし、間違っていたとしても
そのまま歩を進める。うろうろ迷いに入り込んでしまうと、次の宿までたどりつくことができず
休めないことになってしまいその後の計画に響いてくる。
それならば、間違っていたとしてもそのままコースを変えないで行ききるほうが、結果として
時間通りに目的地に到着する確率が高いのだそうです。
ただ、間違えるリスクを軽減するために前日のコース決めがかなり重要。複雑で迷いやすい
街中は避けるようにし、たとえ遠回りであったとしても、あえて山越えするルートを選ぶ。
体力的には山越えのほうがきつくとも、迷いを生じ目的地にたどり着けなくなるリスクよりも
時間の計算ができ、間違えない確率の高い山越えのほうがいいのだと話しをしていました。
この話を友人から聞いたとき、著者の言う、自分の実際に合う計画の立て方そのものだなと
思いました。
① 目標を決める。
② 入念にコースを調べる。
③ 自分のペースを理解する。
④ 決めたら信じて真っ直ぐ進む。
このプロセスでもって、当初八十八箇所を45日で回る計画も、結果40日で満願し高野山へ御礼参りまで達成。それも入念な計画、準備をしたからこそ成しえたことだと思います。
また、決めたあとは前に進むだけなので道中楽しく回れたという話がとても印象的でした。
本多先生の著書、友人のお遍路回り体験より、企画から自分の実際に合う計画をして準備し
決めたことを実行する。そうすることでその道中が楽しめることを教わりました。
今まではその場が楽しいことを見つけるのを優先していたように思います。
そうではなく、企画、計画し実行することが重要でその結果楽しめるのだと考えました。
年も変わることですし、ここでしっかりとした人生を企画、計画したうえで実行していきます。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございます。